今、農業の世界では、
若者の力が強く求められています!
人の生活に欠かせない農業では、急速な技術・社会変革や多様化する国際情勢のもとで、意欲あふれる人材が強く求められています。アグリビジネス科では体系的なカリキュラムによって、初心者も専門的な知識・技術を身につけられます。実習は学内の農業法人で実践的に行うほか、注目の有機農業や全国でもユニークな作目への取り組みで高付加価値農産物についても学べます。また、本科のカリキュラムは農業経営・フードシステムなど経営・流通系科目が充実しているほか、学内直売所「農の詩」での販売等を通じて「稼ぐ農業」への力を身につけます。このような「作る・稼ぐ」技術だけでなく、多様な人と共に座学・実習に取り組んだり「ミニ農業経営」的な実習を通じて、これからの農業をリードしてゆく意欲あふれる人材を育成しています。

Message

アグリビジネス科長
高田 良三 教授
博士(農学)
[担当] 畜産 家畜飼養 ほか
ひろがる農業の世界は多様な可能性に満ちています!
現在のわが国の農業については高齢化・後継者不足、気候変動や地域紛争の影響など多くの問題が報じられています。半面、このような状況をチャンスととらえた多くの企業・個人が農業に参入すると同時に、農家と行政・企業などが現場で協力して新しい技術・ビジネスモデルの実装をすすめています。アグリビジネス科では後継者として地元に貢献することをめざす学生、スマート農業など新しい技術に関心のある学生、付加価値のある生産・加工に関心のある学生など、全国から様々な目的を持った学生が学んでいます。本科では生産現場に即した実習を重視しており、未来の農業人には様々な技術の習得だけでなく、現場での気づき・学びあいなどを通じて人間的にも成長することを期待しています。
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特徴1
集中して農作物に向き合う
実験・実習や演習時間の比率は約65%。基礎をふまえた上で集中的に実習を行います。
単なる技術習得だけでなく、学生同士のチームワークを通じて協調性・コミュニケーション能力も身につけます。仲間たちと育てる楽しさを実感しながら、自信をもって栽培に取り組む力をつけます。 -
特徴2
実習が販売に直結、経営感覚を身につける
本校の農場実習で育てた農作物のほぼすべてが生産物として販売されています(市場出荷・学校内の直売所など)。実習で栽培する作物が消費者にとどけられることで、責任感と「稼ぐ農業」の意識が高められます。また、農業簿記など農業経営の専門講義やJA職員も視野に入れた講義も充実しています。
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特徴3
充実した有機農業をまなぶ
本校圃場の一部では公的な認証を取得した有機JAS栽培を実践しています。作物を育てる土壌や周りの環境を上手に生かした、伝統的で新しい有機農業を生産レベルで実習することで、付加価値のある有機農業生産の実際を身につけます。
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特徴4
多様な視点から農業を理解する
日本各地からの入学者だけでなく海外からの留学生など多様な背景をもつ学生が在籍するのもアグリビジネス科の特徴です。異なる価値観をもつ人と交流することで食生活・農業を中心に多角的な視点を得られます。また、多様な人との交流を通じて自分を見つめなおすことで、より確かな信念を持った社会人としての自立を促します。
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特徴5
学生主体の栽培演習
普段行っている実習などで力をつけ、さらに実践的な栽培に関心をもった学生は、2年次に一定規模の農地を学校から借りて主体的な栽培に取り組めます。栽培に取り組むには学内審査が必要で、承認を得るための計画作りから栽培管理・販売など大変なことが多いですが、自ら真剣に取り組むことでより高い技術と主体性、そして大きな自信を得られます。
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トピックス1
ここでしか育てられない作物!
からだへのユニークな作用などから注目されているムクナ豆(八升豆)について、本校では全国の教育機関に先駆けて栽培研究しています。ここでしか学べない個性ある高付加価値作物の栽培プロジェクトに取り組めます。
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トピックス2
学内のスマート農業拠点
学内農業法人(農業技術センター)および学校内に拠点を持つドローンスクールの協力でドローンについて学んだり、農業技術センターに導入している栽培管理システムなど、現場で活用されているスマート農業を学ぶ拠点が学内にあります。
就農と農業法人などへの就職を計画する方へ
画期的な支援策開始!給付金を受けて農業に挑戦しよう!
農林水産省は、青年の就農者を増やしていくため、鯉淵学園農業栄養専門学校などでの研修期間(2年以内)に、毎年年間最大150万円を交付する人材支援策(就農準備資金)※を実施しています。本校は、この資金の申請手続に関する学生指導を入学直後から実施するなど、国の資金を活用して就農準備する学生も協力にバックアップしています。
本事業については農林水産省ホームページ「就農準備資金・経営開始資金(農業次世代人材投資資金)」もご覧ください。
Vision
目指す職業・進路
アグリビジネス科では、入学直後からクラス担任・就職担当職員の個別進路相談をおこない、学生の進路指導を開始します。1年次後半からのプロジェクト学習や2年次の校外実習も将来の進路を見据えたテーマや実習先の設定を重視しています。さらに、農業の現場で重視される資格取得を重点的にまなび、就職試験対策とあわせて、非農家出身者でも自信をもって農業の現場を目指した就職活動をすすめられます。
就職先は農業生産法人だけでなく、農業関連メーカー、流通業界、さらに農業協同組合など多岐にわたっています。
- 農業生産法人スタッフ
- 有機農産物流通スタッフ(生協など)
- 観光牧場スタッフ
- 農業関連企業スタッフ
- 農業協同組合(JA)職員
- 畜産技術者
- 公務員
- 農家後継者および新規就農者 など
Career
資格・称号
資格
- 日本農業技術検定(1、2、3級)
- 大型特殊自動車運転免許
- 農業簿記
- 自動刈払機
- 小型・大型車両系建設機械/小型・大型フォークリフト作業免許
- 毒物劇物取扱者
- 危険物取扱者
称号
- 専門士
Process
2年間の流れ
Message
在校生からのメッセージ

清水 裕貴 さん
アグリビジネス科
アグリビジネスコース
神奈川県立相原高等学校出身
先生と学生の距離が近く、気軽にいろいろ学べています
実家は非農家ですが、子供のころから農業体験などを通じて農業は身近に感じていました。高校は商業系で簿記などを学びました。高校卒業後の段階で農業法人就職の方向を決めていましたが、技術や知識を深め、安全安心なものを生産したいと思い鯉淵学園に入学しました。学園では先生と学生の距離が近く、気軽にいろいろ教わることが出来ています。将来は生産だけでなく農業の魅力も発信したいです。


佐々木慶憲さん
アグリビジネス科
畜産コース
釧路工業高等専門学校出身
実家の経営発展につながる勉強を頑張っています
実家では畜産を経営しています。将来後継することを考えた時に、より幅広く専門的に農業を学ぶ必要があると考え、実習が充実している鯉淵学園に入学しました。鯉淵学園では畜産の実習にしっかりと取り組めているほか、農業機械や学ぶ機会の少ない農業経営についても学んでいます。将来は実家を後継し、部門を拡大するなど経営を発展させていきたいです。

卒業生からのメッセージ

令和2年度 卒業
井坂 龍平 さん
校外学習なども含め多角的に視野を拡げることができました
現在、家族経営でメロン・クリ・サツマイモの生産、流通、販売をしています。在学時に農業をまなび、友人と楽しい時間を過ごし、他農家での校外学習なども含め多角的に視野を拡げました。企業就職よりも、自分に向いている、チャンスがあると感じた実家での就農を選択しました。メロン一つとっても私の宝物と考え、農業者としてより良いものを作り、広めることで多くの人を笑顔にすることが目標。農業でガッチリ稼ぎます!

令和3年度 卒業
小林 浩太朗 さん
実習を重ねた経験が生きています
高校時代に畜産部で共進会に参加して、より良い乳牛を育成する過程に興味を持ったことから鯉淵学園に進学し、牛の飼養管理を広く学びました。目標としていた家畜人工授精師と家畜体内受精卵移植師の資格を取得し、資格を活かして就職できました。現在は授精業務を担当しており、対象の牛が正しく発情しているか診断する際など鯉淵学園で実習を重ねた経験が生きていると感じます。今後さらに経験を積み、知識を深めていきたいです。
先生からのメッセージ

アグリビジネス科
アグリビジネスコース
秋葉 勝矢 准教授
[担当]
農業生産
・機械実習
・農場管理実習ほか
鯉淵学園の園芸農場には水田、畑、果樹園、温室を合わせて約10haの広さがあります。ここで生産した野菜などは直売所や水戸市周辺に出荷しています。実習だけでなく販売に合わせた生産は大変な部分もありますが、学生たちとともに高い品質の農産物づくりにつとめています。農業に初めて触れる学生にとっては大変な部分もあると思いますが、生産から販売まで農作業の意味を考えながら取り組んでゆける環境でしっかり学んでほしいと思います。